Research
【主な研究内容】
1. 古生物学・古環境学
海洋底コアに含まれる有孔虫という単細胞生物の化石群集を解析し、過去3万年間に渡る海洋環境変動をCAD, GISを用いて可視化しています。
- 海洋深層水の終着点であり、二酸化炭素の循環にも密接に関わる北太平洋地域の気候変動を詳細に分析するべく、海洋底コア中に含まれる有孔虫化石群集の解析を行いました。
(芝原暁彦著「化石観察入門」誠文堂新光社)
(Paleoceanography, AGU2007)
- 最終氷期(~約1万年前)が終わり、急激な温暖化が始まった融氷期(約15,500~10,300年前)における海洋底の環境変動を数十年から数百年スパンで分析し、カリフォルニア沖での解析結果と比較することで汎地球的な環境変動との関係を検討し、地形発達史や人類史との関わりを実践的に可視化する研究を行っています。
(米国地球物理学連合,AGU2007)
(米国地球物理学連合,AGU2010)
2. 地球科学情報の「見える化」技術
''プロジェクションマッピングに特化した立体造型法によって地質情報を可視化した模型システムを開発し、検証やアウトリーチに利用しています。本テーマは2016年に産総研発ベンチャーとして法人化されました。
- NHK制作会社への技術移転例(東京周辺3m巨大模型制作)
(『凸凹探検で謎解き!裸にしたいTOKYO』) - 模型と砂絵教材による空間認知形成を目的とした授業
(GSJ地質ニュース). - 特許1:芝原暁彦. 画像と立体造形物のシンクロナイズ
(開放特許データベース) - 特許2:芝原暁彦,地層の積み重なりを表現できる積層型立体地質模型システム
(開放特許データベース)
3. 地形・地質情報の三次元モデリング
ボーリングデータ、地下水データ、反射法地震探査データ等の各種地質情報をCAD,GIS上で三次元的に可視化し、神戸-西大阪周辺や岩手山周辺地域等における断層系と地下水温の異常帯との関連性を検討しています。
- GIS,地下水データおよび反射法地震探査データを用いた神戸-西大阪周辺地域における断層系及び高温地下水異常帯の三次元的解析
(日本地球惑星科学連合, pdf)
(米国地球物理学連合,AGU2008) - 岩手火山周辺における地下構造および地下水流動のデータベース化による可視化
(米国地球物理学連合,AGU2009) - 北極海海底におけるメガクレーターと削痕の解析
(米国地球物理学連合,AGU2010)